彼のために自分でできる限り一生懸命尽くしてきたあなた。相手のためを思ってこんなにも一生懸命がんばってきたのに突然邪魔者扱いされたり、「ウザイ!」と言われて惨めな気持ちで落ち込んでいるあなたへ、ちょっと違った視点から元気のエネルギーを送ります。
夫や子供、上司や仲間、さまざまな人間関係の中で、相手といろんな距離の保ち方があると思います。そんな中で、「尽くす」「尽くされる」という関係は、一方向からの気持ちの送り方のように感じられ、あまり対等や健全なイメージではありませんね。それでも一生懸命尽くしてしまう人は意外と多くいると思います。
一方通行になってでも尽くしたいと思う気持ちの奥には、いったい何が隠されているのでしょう。なぜ尽くしてしまうのか、自分軸のやり方で意識を変える方法を探ってみました。
恐れや不安が尽くさせる
見捨てられるかもしれないという恐れや不安を抱いている場合、その前提があるために、必要以上に尽くしてしまいがちです。
例えば、自分は取るに足りない人間だから、相手に必要とされ愛されるためには、とにかくできる限り全力で自分の全てを捧げないと嫌われてしまう。
あるいは、この人は私にとって本当に必要な人だから決して離したくない。だからできる限りのことをしなければ、こんな私から離れていってしまう。
このようなパターンに陥りがちです。
「あなたの幸せのために…」
「私にとってあなたはとても大切な人なのだから…」
そう思って自分のできる限りで相手に尽くしてしまう。時にはせっせと働いたお金までも相手のために使ってしまう。なぜなら、私にとってこの世で一番大切な人だから…。
このように尽くすことに徹してしまうと、身を粉にして相手のために働き、体力的にも精神的にもくたくたになってしまいます。
尽くす相手は、決して恋人や結婚相手ばかりではありません。たとえば、受験生のお子さんを持つお母さん。子供の受験のために塾の送り迎えや夜食の用意。さらには希望校の情報を手に入れたり、担任の先生と密に連絡を取ったり、とにかく子供のためにと一生懸命になります。
1.いったい誰のために尽くすことをしているのか?
「捨てられたくない」というのも、「子供のためを思って」というのも、本当に相手のことを思ってのことなのか、ちょっと冷静になって自分に問いかけてみてください。
確かに、その人を思っての行動が尽くすという行為になっていますが、もしかしたら、自分のためなのではないかと思うのです。
自分を犠牲にしているという自己満足の気持ちや、一生懸命尽くしているという満足感、あるいは人のために役に立っているという思いから、生きがいになっているのかもしれません。
そして、がんばることはとても良いことだという思いから、必要以上のことまでがんばってしまっていませんか?
本当に相手がそのことを望んでいるのかどうか、考えたことはありますか?
2.尽くすという行動を起こす感情
身を粉にして相手のために尽くすというのは、どこか悲壮感が漂います。そして相手に迷惑がられることもあります。その原因は多くの場合、不安や恐れが大元にあるからなのです。
「私はだめな人間だから、とにかくできる限り相手のためにがんばる。」という気持ちが発端となっていないか、心の中を観察してみましょう。もしそうならば、相手が望んでいないことまでやってしまって、おせっかいに感じられたり、相手を重苦しい気持ちにさせているかもしれません。
あるいは学歴にコンプレックスを持つ親は、子供には学歴をつけさせたいという自分勝手な思い込みがあり、子供への過剰な尽くし方として表れる場合もあります。
その一方で、相手を尊敬して心から捧げようと一生懸命になる場合は、前向きな自分を中心とした発信になります。すると不安や恐れ、コンプレックスが大元になっている尽くすという行為とは、相手に伝わる感覚が変わります。
前向きな自分を中心とした尽くすという行為は、相手が安心してあなたの行為を受け容れられるます。なぜなら、あなたが依存していない自立した状態で居ることで、相手はあなたから制限されたりコントロールされる不安や恐れを感じないからです。
恐れや不安からなのか、それとも前向きさや自信や相手への尊敬からなのか、見極める必要がありそうです。大元にどのような感情を持っているのか、同じ行為をしても伝わり方が違うというのは、どうやらこのあたりに鍵がありそうですね。
3.不安や恐れで尽くすことから卒業する
不安や恐れが根底にある尽くすという行為から卒業するために、あなたが不安や恐れから解放されることが先決です。そして、自分に対する信頼を持つこと。これが本当に大事なことなのです。
いわゆる「自分軸をしっかり立てる」ということです。自分軸とは自分を心から信頼し、自分を誰よりも愛し高めることです。
「自分なんて取るに足りないつまらない人間なのだから」と思っているあなたへ。
取るに足りない自分と思っている人は、そういう現実を体験します。自分は取るに足りない人間の役柄をずーっと演じることになるのです。なぜなら、あなたが体験することの発端は、意識が先に生まれて現実化されているからです。
意識が現実化される仕組みは、ちょうど種が土に蒔かれて根をはり、芽が出てそれが成長していくさまと似ています。小さな種が根付いて成長し、それが確かなものになっていくのです。
ですから、あなたの心の中に「私は取るに足りない人間だ」という種を蒔かないでください。育てないでください。
もし「私は取るに足りないだめな自分」と少しでも思っていたら、それをまずは感じきって、そして「そんなことはないです。私はそのままで十分なのです。」という言葉を思い出してください。
今まで生きてきたあなたの習慣で、自分を否定する思いが、打ち消しても何度も何度も繰り返し出てくるかもしれません。それでも「このままの私で十分なんだ」と自分に言い聞かせ、「私は取るに足りない人間なのだ。」という意識を自分に寄せ付けないでください。
そもそもあなたは素晴らしいのです。オンリーワン、唯一無二の存在なのですから、身を粉にしてまで相手に尽くす必要はありません。
尽くさなかったら相手は自分から逃げてしまうなんて、そんなことはありません。それよりも、逃げられるかもしれないという恐れや不安を、心に定着させないでください。これもまた「逃げられる」という現実を創り出す元となります。
「私は取るに足りないつまらない人間だ。」
「私が全身全霊で尽くさなければ、相手は私のことを嫌いになってしまう。」
こういう意識がそういう現実を創り続けます。
あなたはきっと大丈夫!
「私は大丈夫!私は、唯一無二の存在なのだから!」と、考え方を切り替えてみてください。最初は勇気が必要かもしれません。自分を信じられないかもしれません。
けれど、その結果たとえ今の相手に嫌われても、あなたにとって最善の相手が必ずやって来ます。なぜなら貴女の波動がそのまま相手を引き寄せているのですから(^^)
そうです。恐れや不安から相手に尽くす必要はないのです。あなたは毅然とした態度であなた自身を創り上げていってください。決して恐れや不安の種を心に育てないでください。その代りもっと自由に勇気や自信の種を育ててください。
すると、いつの間にかあなたの勇気が、「尽くしすぎてもう疲れてしまった」ことからきっと解放してくれるはずです。
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