人とコミュニケートするには、相手に「質問」をしなければいけません。
質問するのには時と場合にもよりますが、とても神経を使う時もあれば質問する問題自体が分からなくなる時があります。
上手に質問している人を見かけると、「頭がいい人だな」とうらやましく思っていました。
「どうやったらそんなに上手に聞けるんだろう?」と不思議にも思いながら、その後も楽しそうに会話を続けている人を見ると、少し嫉妬の感情も覚えてました。
特にその人が自分の思うような答えを聞けて納得した表情をしたのを見ると余計にそう思えてしまうものです。何となく人間性まで豊かに見えてしまうからかもしれません。
でも実は質問の仕方、いわゆる「質問力」にも上手にできるやり方があったのです。
今回は知っているようで十分活用できていなかった4つのポイントを活用することで、他人をうらやむことも嫉妬することからも卒業して、自分の能力が上がったと思えるようなコツをご紹介したいと思います。
1.答えやすい質問を投げかけてみる。
最初から難しい質問で攻める方法もありだと思いますが、初対面に近い人に質問する状況に近いならば、まずは「はい」か「いいえ」で答えられる質問から始めることのほうが相手も氣が楽でしょう。
この方法は「クローズドクエッション」というもので、答えがすぐに出ます。その間に次の質問を用意する自分への準備時間にもなります。
クローズドクエッションは会話のきっかけ作りという感覚で使うといいでしょう。その良い例として、始めて会う小さい子に最初に聞くことは自然とそんな質問をしているはずです。
最初からその子の考えを聞こうとはしていないでしょう。「今日はママと一緒?」とか「今日は楽しい?」とか「このおもちゃ好きなの?」など頷くか首を横に振るかというジェスチャーでその子の意見が分かるようなことを聞いていると思います。
まずは意識して、どんな質問をすれば会話のきっかけになるようものになるかを考えておくことを覚えているといいでしょう。
ただし、この方法の難点としてその口調次第では責められていると相手が感じてしまうこともあるので少し口角を上げながら優しい雰囲氣で聞くと良いと思います。
2.聞いた答えから少し掘り下げてみる
こちらの方法は「オープンクエッション」という方法です。「はい」か「いいえ」で答えてもらったものを、もう少し深く知りたいと思えたらアクションを起こしてみましょう。
「なぜ好きだと(または嫌いだと)感じますか?」
などはその例の1つです。
そして、さらにその答えによってはエピソードなども聞くことへのきっかけ作りになるかもしれません。少しずつ相手の心へ入っていく深い話になってくるように感じるでしょう。
こちらも難点としてあげるなら、相手は考えて答えなければならないので負担に感じてしまうというものがあります。しかし会話が弾んでいる時は興味深い話を聞けるという素晴らしさがあります。
実はケースバイケースで、1と2は逆にしても大丈夫なものです。広く聞いてから深く知るのが「1→2」だとするならば、深い話を聞いてわざと答えを誤解して(間違えてと捉えてもいいです)「2→1」へと戻る方法もあるのです。
後者は少し愛嬌を感じてもらえることもあるかと思いますが、あくまで日常の会話を基準としてとらえてみてください。ビジネスや真剣な話の時は使い方を上手くしないと逆効果になりかねません。
3.相手の話したいことを質問する
話したい話題といえば、苦労した時の話や自分でやってうまくいった自慢できること、涙するくらい感動した嬉しかったことなどでしょう。自分が頑張ってきて成果が出たものなどは特に人に話したいくらいだと思います。
これは、相手との感情を分かち合うために聞くと捉えてみてもよいと思います。
嬉しそうな相手の表情で、こちらの感情も高ぶってくればおのずと相手には伝わり親密さは増していきますね。そこから会話はどんどん多方面に向けて進むこともあります。
人は基本的に自分の話をしたいものなのだそうです。だから、相手が話している時にいつの間にか自分の話へとすり替えてしまうこともあるのです。(恐らく誰もが1度ならず経験していることと思います)
自分はこんなにすごいんだ、と認識したいものなのかもしれませんね。自己否定するよりよほど健全であると思いますが、自分に置き換えて見てみて、過ぎたるは及ばざるが如しということを見つめることも必要かもしれません。
人に質問するという事は自分を見つめることでもあるのですね。
しかし、これからは今まではそうだったと振り返り今後は相手が話している最中はなるべく遮らないようにすることが大切です。
もちろん、その間に新たに聞きたい質問が出てくるときはその限りではありません。その質問もできれば区切りを見計らって自然な流れを意識すると良いと思います。
4.アドバイスを求めて本音を聞く
相談事をしてみることで相手の考えだったり、本音を聞くことが出来ることも可能です。
自分の悩みごとを相談するということは相手を信頼していることと感じてもらえます。
すると相手は「自分だったら・・・」と自然に思考が働くことで自分の考えを惜しみなく与えてくれることになるのですね。
この時はありがたく聞き上手になって聞かせていただくという姿勢を大切にしましょう。相手は親身になって考えてくれているのですから絶対に粗末にしてはいけません。
そこまで深刻に聞きたくないという時は、他人の事として相談してみるというのも1つの手段でもあります。この場合は、自分の意見を率直に言いやすいというメリットがありますね。
知っているふりをしたり、全然知らないふりをしたり、と色々な方法もあります。それぞれにメリット、デメリットがあると思います。
その時々に応じて変化をつけることは大切な事だと思いますが、策に溺れないように注意することは肝に銘じること。ここが一番の大切な事なのかなと、個人的には思うところです。
5.まとめ
質問力を上げるということは、問題に処理する選択肢を増やす、どの選択肢を選べば一番今の自分に望ましいのか、これからの自分への覚悟を決める、などたくさんのメリットがあります。
しかし、一朝一夕に飛躍的に向上するというのもまた無理な事だと実感しています。何事にも意識的なトレーニングは必要ですよね。
まずは、家族やいつも氣楽に会話している友人がいらっしゃる方は何氣ない会話の中で「今の自分の会話の中での私の質問はどういう意味をもって発したものだったのだろう?」と1つでもいいので考えてみることから始めてみても良いのではないかと思います。
自分の質問したいことを常に自分自身に意識する事が大切な事だということを覚えていただけたら嬉しいです。そして、意識したことは必ず実現できると信じることも必須事項です。
私たちハイゼミ生は、意図の力を創造に変えるという仕組みを学びながら実践しています。自分の要らない思考は排除して、望むことを実現させていきましょう。