パートナーが浮気をしているのを知ったとき、彼を全く信用できなくなって、とても苦しい思いをしました。それまでは意識をしていませんでしたが、お互いの信頼関係の上に、私たちの関係は成り立っていたと思い知らされた出来事でした。
人との関わりの中で、良好な関係を継続する最も大切なことは、お互いに信頼しているかどうかだと思います。その人の風貌や話し方、趣味嗜好、生い立ちや学歴、性格などではなく、信頼できるかどうかを無意識に観察して判断しています。この信頼とは、一体何なのでしょうか?
ただ単に気持ちが通じるとか、気が合うというのとは違うように感じます。信頼している人には、秘密を打ち明けることができますが、日頃親しくしていても、信頼できない人には内緒にします。このことから、相手に信頼を感じるというのは、ただ単に仲が良いということではなさそうです。
人間的にどんなに魅力的で大好きだったとしても、信頼するかどうかは別問題だと思います。信頼される人に共通するのは何かを考えてみました。
- 信念を持ち、行動に一貫性がある
- 言っていることと、やっていることが一致している
- 自分の意思で決断し、そのことに責任を取れる
- 相手の立場や気持ちを理解し、注意や忠告ができる
- 嘘をつかず、約束を守る
- 双方が利益を得られるように、考え行動している
信頼に値する人であるというのは、突き詰めると、私たちの本質と日頃の姿勢が大切だということですね。周囲の人との信頼関係は、プライベートでもビジネスにおいても、充実した幸せな毎日を送るために必要な関係だと思います。
良い信頼関係の築き方
信頼関係というのは、自分だけで築くものではなく、相手と一緒に築いていくものです。ですから相手によっては、すぐに結果が出ないこともあるでしょう。
そのような時には、 どのような関係を築きたいのかを明確にしましょう。そうすることで、相手を待つことができます。思い通りに運ばない時でも、ご自身を責めないことが信頼関係を築く秘訣のように思います。
それでは、信頼関係を築く上で大切なことは何かを考えてみましょう。
1、先に心を開いて良好な連鎖反応を起す
あまり親しくない人とお話しするときに、躊躇したことはありませんか?
私は、お話しすることを難しく感じていたときがありました。今でも得意とは言えませんが、以前に比べると話せるようになったと思っています。
難しく感じていた理由は、その人のことを知らないからでした。それは当然ですよね。あまりお話ししたことがなければ、どういう人なのか、何が好きなのか、分るはずありません。相手も同様に、私をそう思っていたでしょう。このことに気づいてからは、構えることなく話せるようになりました。
もし相手が気楽に声をかけてきてくれたら、その軽やかな雰囲気に合わせてお話しできるので、嬉しいと思いませんか?
あなたがオープンになることで、相手の警戒心を和らげることができます。自分のことを話して理解してもらうことは、関係を築く第一歩です。
自分のことを積極的に話すということは、相手を信頼していると無意識下に伝えていることになるのです。そうすることで、相手もあなたを信頼するきっかけができます。リラックスしてコミュニケーションを取ることで、良好な連鎖反応を起こすことができるのです。
2、あなた自身を信頼する
信頼関係は、自分の心の有り様を反映していると言えるかもしれません。もしあなたが、自分自身に価値があるのかと不安になったり、疑問に思っていたら、相手はそれを感じ取って、関係自体に不安や疑問を感じるでしょう。そうなると、信頼関係を築くのは難しくなりますね。
こんな自分でいいのだろうかという気持ちは、相手を上に見ているから起こる気持ちです。そのような時には、自分自身を客観的に見つめなおして、どのような関係を築きたいのかをイメージしてみましょう。そうすることで、相手との関係性が明確になってきます。
更に、自分には信頼関係を築く資格があると、あなたの価値や可能性を認識することで、自分への信頼が深まっていきます。そして、自分を信頼する心は相手にも通じ、落ち着きと安心感を与えます。こうした内観は、軸がぶれない強さを、あなた自身に育ませることでしょう。
3、相手への関心は良い関係の基礎を創る
自分に関心を持ってくれる人や、同じ価値観を持っている人との関係を望むのは、誰でも同じです。それは、価値観が合う人と一緒にいると心地良さを感じるからなのです。ですから、あなたが相手に興味を持って、大切にしているものや価値感を理解すると、相手は認めてもらえたと嬉しく感じるものなのです。
認めてくれた人に対して、自分の理解者だという信頼感が芽生えます。あなたが相手の価値を認めるほどに、相手もあなたの価値を認めようとします。そうなると、心が開き距離が近くなっていきます。そして、相手のためを思うようになり、言い難いことでも伝えられるようになっていきます。
こうして、異なった意見でも、お互いに素直に言い合える関係に発展していきます。これは、関心を持って見ていることで、相手に安心感を与え、相互の信頼関係に繋がっているからなのです。
信頼関係を築くことを考えてきましたが、信頼関係を築くために無理をするのはやめましょう。
信頼関係と言うのは、どちらかが無理をしたり我慢したりして築くものではありません。相手を敬い、相手と同じくらい自分を敬って大切にすることで築けるものです。どちらかに負担がかかっていると長続きしませんので、そのような場合には、無理に関わらないほうが良いかもしれません。
相手の考えや価値観を理解しながら、自分の考えや価値観を伝えていくように心がけ、焦らずに信頼関係を築いてください。そして、その関係を更に深め育てて、充実した幸せな毎日を送ってくださいね。