【大人のADHD】7つのメリットで人生を楽しく過ごす!  

落ち着きがない、忘れ物が多い、時間を忘れる、約束を忘れる、片づけが下手、ケアレスミスが多い。「だらしがない」「社会人・主婦として失格」と自分で自分にレッテルを貼ってしまったり、同僚や部下、家族を評価してしまっていることはありませんか?これらは、『ADHD(注意欠陥・多動性障害)』である可能性があります。ADHDは、しつけや性格でそのようになってしまっているのではなく、脳の前頭前野がうまく働かない機能障害です。その治療法は、薬物療法と行動療法になります。

もし「ADHDかもしれない」と思ったら、医療機関を受診するという選択肢もありますが、自分自身で社会的スキルを身に着けて生活していくことは十分可能です。以前は子どもの症状とされていましたが、近年、大人にも多いことがわかり、自分を「失敗ばかりする、ダメな人間」と感じ、自信喪失に陥っている人の中に、ADHDが原因であることが多いようです。

一見やっかいな障害とも感じられるADHDですが、ADHDの特徴である衝動性・多動性は、長所にもなります!自分や周りの人がADHDで困っている・・・というあなた。ADHDの長所を知り、「ダメ人間」のレッテルから「ワクワク創造人間」へと一気に転換させませんか?

 

ADHD(注意欠陥・多動性障害)とは

ADHDは発達障害の1つで、「不注意」「多動性」「衝動性」が入り混じった症状です。“じっとしていられない”、“考え方の収集がつかない”など落ち着きのなさから、家庭生活や社会生活に困難をきたす状態です。

学校等では、DSM-Ⅳ(米国精神医学会による)や ICD-10(世界保健機構による)が国際的な判断基準として用いられています。

日常生活の中で見られるような症状は、

・ 落ち着きがない

・ じっと座っているのが困難でいつも動き回っている

・ 気が散りやすい

・ 物忘れが多い

・ うっかりミスが多い

・ 複数の仕事を同時にこなすことが難しい

・ 頭の中がいつもごちゃごちゃしている

・ 片づけが苦手でせっかく整理してもすぐに汚くなってしまう

・ 間違えて覚えていることがけっこうある

・ 面倒なことは先延ばしにする

・ 熱しやすく冷めやすい

などがあげられます。

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これからは、大人のADHDに焦点を絞ってお話ししていきます。

 大人のADHDの特徴

大人になると子どもの頃に比べて、多動性はだいぶコントロールできるようになってくるので見えなくなる場合が多いようですが、不注意と衝動性はそのまま残っている場合が多く、むしろひどくなる人もいるようです。重度になると、家庭内暴力や金銭トラブルなどを引き起こします。

そこまで行かずとも会社や取引先での信用を失ったり、昇進に影響が出たり、家庭不和の原因になったりしてしまいます。

 薬物療法は?

今、日本でADHDに効能・効果が認められている薬は、メチルフェニデート塩酸塩徐放錠(コンサータ)とアトモキセチン塩酸塩(ストラテラ)です。ADHDと診断されてもこの2種の薬が効かない人もいるようで、薬だけでは根本解決にはならず、行動療法とセットで治療が行われているのが、医療現場での現状のようです。

 

ADHDで、楽しく過ごすヒント

 1.ADHDを認めて、開き直ろう

まずは、自分がADHDであることを認めて、自分を責めないことです。「その対策を練ろう!」という発想に転換していきます。発想を切り替えれば、すぐに動けるようになるのもADHDの人の特徴です。
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2.ミスの対策を取ろう~社会生活を円滑に行うために~

(1)頭の中をすっきりさせておくために、メモをしよう

気になっていることは、メモして見る習慣を付けます。メモはできれば一冊に!!何冊もあると混乱し、どこに何を書いたかわからなくなったりします。

(2)予定を忘れないために、カレンダーとメモを活用しよう

予定は、良く目につくところにかけてあるカレンダーと手持ちの手帳やスマホに記入します。頻繁に目にするように習慣づけます。(私は、台所の入り口にカレンダーをかけ、そこを通るたびに見る習慣を付けました。)

(3)物の置き場所を決めておこう

物の置き場を決め、元あったところに戻す習慣をつけます。(私は年中メガネを探していて、呆れた夫に「置き場を決めるよう」しつけられました。(笑))

(4)必要のないものは捨てて、最小限のものを周りに置こう

(3)にも通じますが、物が多くて雑多な状態になると、年中物を探すことになります。そして、片づけるのも面倒になります。必要最小限のものだけを置き、後は思い切って整理しましょう。そして、物の置き場を決め、そこに戻すようにしましょう。

ごちゃごちゃしてきたと感じたら、時間を取って、家じゅうの断捨離をしましょう。

(5)Todo管理表で、自分の行動の管理をしよう

やらなければならないことはしっかりメモをして、終わったら線で消していきます。線で消した記録で足跡がわかり、また、完了した自分を褒める材料にもなります。小さな自信の積み重ねも、自己信頼を築くもとになります。

(6)人の手を借りよう

すべて自分でやらなくていいのです。ADHDの人は、人に頼むことが苦手なケースが多いですが、頼めるようになるのも一つのスキルアップ!また、人に頼むことができるようになると、人への感謝の気持ちもわいてきます。

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3.長所を生かそう~苦手と得意は、表裏一体~

  1. 衝動的に動く俊敏さ、行動力があり、しばしばムードメーカーになる
  2. 高いエネルギーレベルを持っていて、疲れ知らず
  3. 謝らなければならないことが多かったため、コミュニティーレベルが高い
  4. 自分のことを理解してもらえなかった体験が多いので、社会的弱者にやさしい
  5. 枠にとらわれず、独創的なアイディアが浮かぶ(発想が柔軟)
  6. 新しいことにチャレンジするのが好き(リスクより衝動が優位)
  7. 興味のあることには、夢中になりのめり込む

などの特徴があります。これらを仕事や趣味に生かせたらステキですね。

発明王のエジソン、アメリカの独立に貢献したベンジャミン・フランクリン、俳優のトム・クルーズ、バスケットのマイケル・ジョーダンなどは、障害を持ちつつも成功した人の例です。

 

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~ADHDの私~

小学校の頃の通知表の所見欄には、「落ち着きがない」「忘れ物が多い」「確認が足りない」ということがいつも書かれていました。小学3年生の時に親友が私に初めて付けたあだ名は、「ちょんちょん」でした。それを直接聞いた両親は、「3年生にして、よく特徴を捉えたあだ名だ」とえらく感心していたほど、落ち着きがない子どもでした。身体のあちこちに、どこかでぶつけたらしい自覚がないあざがたくさんありました。

学校の成績はそこそこで、評価的には決して悪かったわけではありませんが、理路整然と人に説明をすることに苦手意識があり、「なんでこんなに頭が悪いのだろう」と悩んでいました。36歳の時に、仕事のスキルアップのため1年間大学に通い、そこでADHDを知りました。自分がまさにそれだったと自覚して、憂うどころか「そうだったのか!」と逆にホッとしたのでした。

現在、衝動に駆られて始めた(笑)セラピストで生活の糧を得、地域の里山保全のボランティアや、地方紙の市民記者をやっています。毎日を楽しく過ごしていられるのも、ADHDであることを長所に捉えて、自分の気持ちを大切に生きているから、と感じています。それには、周りの人の理解があればこそです。

「自分の気持ちを大切にすること」と「周りの人や物や出来事に感謝する気持ち」。その2つが、ADHDという障害を長所に変えて生きていく秘訣ではないか?と感じている今日この頃です。

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