ミラーニューロンという細胞があるのをご存知でしょうか?約20数年前に発見された脳内の神経細胞だそうです。
私が知るきっかけになったのは、息子の存在です。自閉症と重度知的障害を併せ持っているので、(両方合わせると最重度といって一番重い状態といったらいいのかな?でも、楽しい毎日を送ってますけどね)小さいころから手探りで情報を集めてました。
息子を育てていく中で、ミラーニューロンの存在を知りました。(ちなみに発見の年とされるのは息子が生まれた年です。)
人間が深い部分で繋がっているということを神経細胞から発見したと言えば分かりやすいでしょうか?
「共感する」ことが実はミラーニューロンの仕業(!?)ということも分かってきました。
映画で涙してしまうのも、試合を見て手に汗握るのも、笑っている人につられて笑ってしまうのも、人の痛そうな姿を見て自分まで痛い感じを覚えてしまうのも、他にもたくさん例を挙げればきりがないくらいですが。
実はミラーニューロンが関わっているそうなのです。
これって応用するときっと自分が素敵に変身していくこともできれば、逆に自分にとって必要のないことを取り入れてしまうことにもなる不思議なものなのだと理解するようになりました。
どうせなら自分自身を素敵に変化させていきたいですよね!
専門家ではありませんが、いわゆる障害児(あ、もう障害者といわれる年齢になってました^^;)である息子を育てながらでも明るく元氣に笑顔で毎日を過ごせる方法を皆さんと、是非ともにしていきたいと思ったのでお伝えしていきますね。
1.お氣楽に考えてみましょう!
人間深く考えるのと、深刻に考えるのはまったく違います。深刻になればなるほど自分の氣持ちまでどんよりしてしまうのはお分かりの事と思います。
そうするとですね。
身近にいる人にもその氣持ちが伝染してしまうのです。自分の周囲全体がどんより状態・・・考えただけで氣が滅入りませんか?
最初の部分で、「共感する」作用があるのがミラーニューロンの仕業だと申し上げました。
なので、どんよりすることも笑顔で氣持ちよく過ごすのも実はあなた次第なのです。
もちろん家族がどんよりしていたらその影響を受ける可能性は否定できません。しかし、「お氣楽に考える」と意識するだけでその影響から離れられることができるのです。
自分の言葉を探してみるのもいいと思います。例えば
☆私は今楽しい氣持ち!(少し力を込めながら)
☆辛い氣持ちは飛んでいって、私には必要ないもの。
☆私は楽しいほうを選択する。
☆辛い氣持ちは凍って粉々になっていく。
などなど。私の実例を挙げてみましたが、案外どれも効き目抜群♪自分が心地よい状態を選択すれば、自分の周りも心地よくなれるのです。
まさに「笑う門には福来る」状態!昔の人は詳しいことを知らなくても本質をご存じだったのかもしれませんね。
2.時には無視することも必要です
自分発信ならどうにでもなりそう!って思っても、相手から影響を受けてしまうのにはどう対応したらいいの?という声も聞こえてきそうです。
確かにそのとおりで、私もかなりこれには苦労しました。
息子のことより、息子を介しての人間関係でかなり悩んだ経験を持っています。みなさんそれぞれにきっと経験されていることですよね。
そして、1番良いと思う対応ですが・・・自分が影響されたくないと思うものに対しては無視することでした。
ネガティブなものには特に影響されたくないと思っていたので、他人の悪口や噂話、ニュースの悲惨な報道やホラー映画や暴力的な番組などはなるべく見ない。もしくは関心を持たないと決めるのです。
いいと思うことには思う存分笑顔で反応すると、例えば人間関係の中であれば相手も察知してくれるようになり話題すら出なくなることもあります。
私は実験で、「そういう話題は氣分が悪くなるから私の前ではしないでもらえる?」とまで言ったことがありました。(本当に氣持ち悪くなっていたのですけどね)
これは行き過ぎな実験ではありましたが、効果は抜群でした。ただ、噂が大好きな人もいるのでその場をそっと離れる程度にとどめたほうが大人な対応かもしれません。
無視だけではなかなか上手くいかなくても、人は悪い面ばかりではありません。いいところに触れた時には2割増し(この割合はご自身の判断にお任せします)くらいで笑顔で反応したり頷いたりすれば大丈夫です。
3.上手に褒める!
息子の話になってしまいますが、彼は言葉を話すことができません。模倣という、いわゆる真似もできないことが多いです。どの程度かと言うと、今も「バイバイ」の動作ができないくらいです。
でも、褒める言葉にはとても素敵な笑顔で反応するのです。
水でさえ言葉に反応して素晴らしい結晶を創り上げるのだから、当たり前といえば当たり前なのですが、照れる様子が何ともかわいくて(親ばかになってますね^^;)一文字一文字に両手でハイタッチしながら
「え、ら、い」
「す、ご、い」
「さ、す、が」
「か、っこ、いい」
「す、て、き」
「か、わ、いい」
「あい、して、る」
などなど、3回で(最初それ以上手を合わせることが無理だったこともあります)いろいろなポジティブな言葉を考え出して、ゲームみたいに手合わせしていましたし、今もしています。
いい言葉だとわかるのでしょう。もっとやって!とエンドレスで手が出てきます。新しい言葉が頭に浮かんだらアドリブでも入れますが、基本の言葉をエンドレスで対応しています。
今も怒る事より褒めるほうが断然多いです。褒められて嬉しくない人はいないんだな~と、息子を見ていると実感します。より素直に感じられるかもしれません。
出来なくてもいいんです。出来るような努力を見せてくれたらそれでOK!人を変えようと思ってもそんなに簡単に変われません。(自分のことは案外簡単に変えられるかもしれませんね?)
その場の要求に合っている方向へ1歩でも動いたら先に「すっごーい!」と褒めてしまうと自信もつくようです。
ちなみに怒るときも、ちょっと大げさに顔を顰める程度で伝わります。よほど危険な時以外は大声を出すようなこともありません。
もう1つは、先に「ありがとう!」の言葉を言ってしまうという秘密の策もあります。こちらは例えばパートナーに対してですがコーヒーを入れようとキッチンに向かうな~と思ったら、「ありがとう~!」と、声を掛けてしまいます。
私の前には出来立てのコーヒーが届けられることになり、それを続けるとパートナーは自分の分プラス私の分も合わせて作ってしまう癖が出来てしまうことになります。
私はいつも「ありがとう~!」の一言で出来立てのコーヒーが目の前に出てくる可能性が高くなっているのです。
4.尊敬できる人の仕草を真似る
ミラーニューロンは共感の作用を持っているので、自分のダメなところを書き換えたいと思うならば、思い切ってその部分が上手にできる人を見つけてそれをコピーするかように真似するのが早道です。そこに「尊敬できる」というのが大きな点でもあります。
本当はダメなところなんて無いかもしれませんけど、自分がダメだと思う時点で思い込みが入りますものね。
自己嫌悪や自己否定に繋がるくらいなら、いっそ思い切って理想の自分を創り上げるというのも1つの方法には違いありません。
人間観察を日々していく中で、「この人のこういうところが素敵だな」と思ったらそれを自分にも取り入れてしまうのです。
まさに共感して自分がそうなったと思い込む!
最初から「そうなった」と思い込ことが難しかったら、上から書く順番のように
「そうなる資格が私にはある」
「そうなりつつある」
「そうなってきている」
「そうなった」
と、段階を踏んで自分のものにしてしまえばいいんです。最終的になりたい自分になれて自由を感じられることが最高なのだと思いますから。
5.最後に
ここに挙げたのはほんの初歩的なことばかりですが、自分の氣持ちを他の人に上手く伝えられない、何事にも人の力を借りなければ生活することが難しいという息子と一緒に生活しながらでも、楽しく笑顔で暮らせることになった基本を教えてくれた息子に、特大の感謝を込めながらお伝えしています。
息子が自傷行為も他害行為も無く、穏やかに過ごせているのにはここに挙げたヒントがかなり効果を発揮していると思っています。私には宝物のようなものです。
ちょっとおまけに、とっても好きなものがあって幸せな氣分を味わうことが出来るなら人生って素敵なものなのだな~と彼をとおして見せてもらっています。
実はシンプルなんですよね。
複雑にしているのは自分なのだということをいつも息子に教えてもらっています。(毎回繰り返していますけれど・・・)
今、悩みの中にいる方も鏡の前で笑ってみてください。作り笑顔でも十分です。「自分は最高!」と鏡の中の自分自身の眼を見て囁いてみてください。絶対に氣分が上向きになれますから。すぐには無理だわって思ったとしてもじわじわと実感できるようになれます。
ただし、「自分が1番正しい」というのはちょっと違うのでここだけは要注意です。また機会がありましたらこの辺りのこともお伝えしていきたいと思います。
あなたの「今」が最高に輝いてますます自由でありますように!