時間が足りない、忙しい。いつの間にかこれが口癖になっていた。
やらなければならないことが山のようにあるのに、1日は24時間しかない。とにかく急がなければ、早くしなければ間に合わない!
誰にでも平等に与えられている時間ですが、追いかけられるのと使いこなすのでは天と地ほどの差があります。
充分な時間があると感じるためには、自分で時間をコントロールして思い通りに操れるようになることです。時間を自由自在に伸ばしたり縮めたりできるとしたら、もっと余裕をもって暮らせるようになると思いませんか?
いつも時間に追われる日々を送っていらっしゃるあなたが、無理なくゆったりとした時間を持てるように、時間を使いこなせるようになってください。そして、もっと豊かで楽しい毎日を過ごしてください。
時間が足りないは幻想?
まずは、あなたが時間に対してどのような思い込みがあるのかを見てみましょう。
- 1日は24時間しかない
- 時間はすぐに過ぎてしまうもの
- 1時間で出来る仕事は限られている
- たった5分じゃ何もできない
まだ他にもあるかもしれませんね。時間についてあなたが思い込んでいることを拾い上げてみてください。
あまりにも当たり前すぎて、思い込みだと気が付かないこともあるでしょう。1日は24時間で1年は365日と誰もが同じ認識を持っているにもかかわらず、時間についての感じ方、思い方は人それぞれ千差万別です。
そういえば、子供の頃の時間はゆったりと過ぎていたと思いませんか?待ち遠しいクリスマスやお正月が次に来るまでの長かったこと!けれど大人になるにつれ一年が過ぎるのが早くなったと感じるようになってきましたよね。
ところで、母親が子供を叱る言葉で一番多いのが、「早くしなさい!」だそうです。今から思えば私もずいぶんこの言葉を子供たちに言ってきた気がします。それは、子供と大人の時間の捉え方の違いなのではないかと思うのです。
大人は次にしなければいけないことを頭の中であれこれ考えながら、今を生きています。一方、子供は次にやることなど考えず今を生きています。こんなふうに、時間というのはその捉え方によってずいぶん伸び縮みするものだと思います。
もう一つ、私が日頃思っていることがあります。
現代の日本人の平均寿命は江戸時代の平均寿命に比べて倍ほどになったと言われています。けれど、単純に人生が倍になったのとは違うように思います。なぜなら江戸時代の50年と今の100年とでは、時間の捉え方が違うように感じるからです。
それは、やらなければならないことをたくさん抱えている現代人と、やらなければならないことがシンプルな時代の人との差で、実際の感じ方は、江戸時代の50年と現在の100年ではあまり変わらないのではないかと思うのです。
時間を操る3つのポイント
それでは、やらなければならないことをたくさん抱えている現代を生きるあなたへ、時間を自由自在に操る3つのポイントをご紹介します。
1.やらなけらばならないことを後回しにしない
時間を使うコツは「後回しにしない」ということが大前提です。
やらなければいけないことを後回しにすると、頭の中にそのことが溜まっていきます。あれもやらなきゃこれもやらなきゃと、やらなければならないことで頭がいっぱいになります。
すると頭が働かなくなるだけでなく、いざ取りかかろうとする時に必要な時間を計算すると、時間が足りないとなるのです。
例えば、「はがきをポストに投函する。」「通帳に記帳する。」「友人にLINEする。」などなど、ひとつひとつはちょっとしたことなのですけれど、それらを後回しにすると次第に蓄積されていきます。
そしてあなたは、そのことをずーっと気にしながら他のことをするはめになるのです。
その結果いざやろうという時になって、やらなければならないことに費やす時間がどのくらいかかるかを計算してみると、小さなことでも数多くなるとまとまった時間が必要だと気づきます。するとこんなに時間が取れないと感じて、自分の意識の中で時間がないことを決定づけてしまいます。
すると、あれもやらなきゃこれもやらなきゃと「時間がない」という状態の意識になり、時間がないという状況を次から次へと引き寄せることになります。
2.時間の意識を変える
たった5分間、この時間にできることはどのくらいありますか?
短くて何もできないと思っている方と、5分あれば楽勝と思われている方とでは、その5分の活かし方はずいぶん違ってきます。
ここでは、あなたが5分でできることを探してみてください。
仕事では、
- 要件を人に伝える
- レポートの準備をする
- アポを取る
- 会議の予定の枠組みを決める
家事では、
- 洗濯物を干す
- 食器を片付ける
- 冷蔵庫の中をチェックして献立を考える
- 掃除機をかける
こうして考えてみると意外とできるものです。今日はその5分を意識してやってみてください。
起きている時間を16時間としたら、16時間÷5分=192となります。つまり5分でできることが192個も片づくのです。ここまで極端に頑張らなくても、軽く100個はできそうですよね。
3.準備の先取り
何かひとつやり終えた後、その流れで次にやることを少し準備しておく。
例えば、会議の資料が完成したら次の議題に少し触れておくとか、昼食の支度が出来たら夕食の出汁の準備をしておくとか、とにかくその流れで次にやることのさわりだけでも準備しておく。
今やっていることの意識のモチベーションを上げたまま、後でやる同じようなことに取りかかる。これは物事を一からスタートするよりはるかにエネルギーが少なくてすみます。そのため、次に取りかかる際には思った以上にスムーズに物事が進むのです。
今やっていることへの意識をそのまま保った状態で次のことにかかる準備の先取りをすることは、時短につながります。
この3つのポイントを押さえておくだけでも、時間に余裕が生まれます。さらに時間を自由自在に操るために、意識の持ち方についてご紹介します。
時間は作れる?
1日は24時間、世界中共通です。いくらなんでも1日を36時間には変えられませんよね。常識的にはそうですが、実はその1時間の捉え方に大きな違いがあります。
例えば、嫌なことをしている1時間はとても長く感じられますが、好きなことをしている1時間はあっという間です。これは決して時間が延び縮みしたわけではありません。時間を捉える感覚が違うからそのように感じるのです。
ここで時間と仕事の効率を考えてみましょう。まずは自分の中に時間に対する思い込みはないかをチェックしてみてください。
例えば、「午前中にできることはこのくらいだ。」という制限する思い込みがないかどうか、自分の能力を過小評価していないかどうかなど、踏み込んでチェックしてみましょう。
一度、午前中にできることはどのくらいあるかを確認するために、集中してチャレンジしてみてください。あるいは「〇〇時までにこれを片付けてしまう!」と決めてください。
そうするとそのように事が運び、思っていた以上のことができるのに驚かれるでしょう。これをやってみると、今まで隙間時間を無駄にしていたことに気づかれるはずです。
このようにして時間は思い込み次第で作ることができるのです!
究極の時間の使い方
ここからは、時間に振り回される自分ではなく、時間を使いこなす自分になるお話です。いわば、時間に軸を置くのではなく、自分に軸を置く生き方です。
まずは、自分の意識に働きかけてください。
- 期限が決まっているやらなければならないことが楽にできる、と脳にインプットする。
- 雑念は取り除いて、やるべきことに意識を集中させる。
自分で決めてください。自分で決めることが大事です。
そうすればあなたは必ずできます。
そこで不安や恐れが出てくるかもしれませんが、その感情には浸らないでください。
「私は〇〇時までに、これができる!」と決めるのです。この方法は思ったより効果があります。たとえば「〇〇時に出かけるまでにこれを終わらせる!」と決めたら、できるものなんです。
これを私たちハイゼミ生は「意図する!」と言っています。自分の意識を意図的に操作するのです。そうすると、時間も物事もそれに向かって動き始めます。なぜなら、私たちの現実体験は意識で創り上げられているからです。
自分の意識をきちんと決めることで、宇宙がそのように動き出すします。宇宙がそのことに向かって作用し始めるのです。
ただし、そこで厄介なのが恐れや不安などのエゴです。エゴは意図したことの邪魔をします。「そんなの無理!」とか「やれるわけないじゃない!」などと、今までのできなかった状態に引き戻そうとします。
ですから出てきた不安や恐れに気を取られないで、「私は時間までにこのことができる!」と、そのことだけを信じてください。
これが思い通りに時間を操る確かな方法です。時間が先にあるのではなく、やるべきことを時間内に片づけるという意識が先にあるということ。まずは自分の意図ありきということです。
結果的にあなたは時間に追われるのではなく、時間を思い通りに操れるようになれるのです。時間はあなたが使いこなせるものであることを、今一度あなたの中で決めてください。