今日は気持ちよく仕事をしようと張り切って出社したら上司の雲行きが怪しい。
そんな時先輩に嫌味を言われてムッとしている後輩の顔が目に入ったりしたら、「あ~またか」と一気にやる気が失せてしまいますね。
あなたの周りには、顔の表情が突然硬くなったり、舌打ちする人、大声で怒鳴り散らしたり、逆に無口になる人。あるいは物に当たり散らしたり、荒っぽい振舞いをする人など、何かと不機嫌になる人はいませんか?
そんな人と一緒に仕事をするのは辛いものです。これが上司なら本当に厄介ですね。
不機嫌な人に影響された時雰囲気を変える方法はないものか、困った状況になった時どうすれば良いのか、気働きの人木下藤吉郎から学んだあなたに合った解決法を探してみましょう。
*不機嫌になる人って?
私は以前目の前にいる人が不機嫌になった原因は、「全て自分に責任がある。」と思っていました。
そこには自分のせいで不機嫌にさせてしまった。という思いがあったのです。
その上不機嫌になる人は大人気なくて気の小さい人だと軽蔑していたことがあります。
それらの感情を持ち続けていると必ず私の目の前に不機嫌な人が現れました。それはハイゼミで学んで分かったことなのですが、私の中に自分が悪いという気持ちと人を裁くという気持ちがあったからその反映として不機嫌な人が現れるという事に気が付きました。
でもある時、相手を不機嫌にさせるのは必ずしも自分が悪いわけではないことにも気がつきました。そして不機嫌になる人は自分の感情に正直な人なのではないかと思うようになりました。
つまり相手の気持ちに寄り添った見方をしたのです。すると不機嫌になる人がなんだか愛しく思えるようになりました。
*木下籐吉郎に学ぶ解決法
相手の気持ちに寄り添うということで歴史上有名なのは、木下藤吉郎ですね。私のイメージでは、織田信長はとても気難しい人で突然不機嫌になる人です。でも時代を読む能力や人を動かす力も自信もある人なのです。
それでも突然不機嫌になって家来に怒鳴り散らしたりします。こんなとき現れたのが、異次元意識を持つ木下籐吉郎(豊臣秀吉)でした。
寒い朝突然不機嫌になって家来を叱っていた信長が、ほっこり暖められたわらじに足を通してその温もりに怒りで暴走した心が解けていくのを感じたのではないでしょうか。
藤吉郎は信長の怒りに意識を向けるのではなく、親方様の心がほぐれること、つまり自分を守るのではなく相手への思いやりに頭をめぐらしたのでしょう。
不機嫌になる人も本当は不機嫌になる自分が好きではないのです。ただ、その気持ちをどう処理して良いのかわからないでいるだけです。そんな時そっと気遣ってくれる人がいたらきっと心が和らぐことでしょう。
*なぜ繰り返されるのか?
そうは言っても不機嫌な人が好きな人はいませんね。好きではない人を思いやるのは並大抵のことではありません。
突然不機嫌になって部下に当り散らす上司。なにかと「ちぇっ!」と舌打ちする厄介な先輩。こういう人ってたいていの職場にいるものです。わけもわからず不機嫌になってしまう人。ちょっとのミスで大げさに振舞う嫌な人など。
ウ~ン、考えただけでもうっとうしいですね。
毎日繰り返されるこの状況、何とか改善したいと切実に思います。そもそも繰り返されるというのはそのパターンが定着しているからです。実は、その場を良い方向に転換するヒントがあなたの感情パターンにあるのです。
不機嫌になった人に対して、いつも同じように繰り返されるあなたご自身のの感情の変化を観察してみましょう。
*あなたの感情タイプを知る
自分の感情を観察すると不機嫌になった相手に自分がどのように反応しているのかがわかります。
まずは、その相手が不機嫌になった状況であなたが感じた感情を探ってみてください。
大きく4つのタイプに分けてみます。
*あきらめ型
「ああああ。またか~」と最初から諦めてしまうタイプで、抵抗する気力を失くしています。
あなたの意識は不機嫌な人の意識と大体同じ立ち位置にいます。
ここはちょっと、気持ちを立て直して「どうかしましたか?」と冷静に聞いてみてください。とにかく今不機嫌な人に必要な事は、感情を抑えて物事をきちんと判断してもらうということです。あきらめて放置せずにあなたの言葉かけで相手の気持ちを切り替えるきっかけを創りましょう。
*落ち込み型
「やっぱり自分がいけないんだあ~」と自分を責めてしまい、とにかく自分がへりくだることでその場を納めようとするタイプです。自己卑下型とも言えるでしょう。
そんな時、「自分は落ち込む必要はないんだ!」とはっきり認識してください。不機嫌で感情的になっている人とはいえ同じ人間です。冷静になってその解決法に意識を向けていくつか提案してみましょう。それが正解とか不正解ではなく、不機嫌な人の意識を前向きにさせることができるはずです。
そのためにあなたの意識を感情に影響されないところまで引き上げていきましょう。
*言いなり型
完全に主導権を不機嫌な人に握られてしまい相手のエネルギーに巻き込まれるタイプです。
主導権は不機嫌な人にありますので、あなたの思惑どおりに自由に物事を運べません。相手のエネルギーに翻弄されやすくなっています。
まずは、相手の不機嫌に巻き込まれないように自分をきちんと保ってください。抵抗する必要はありませんがあくまでも自分の立ち位置をきちんと守ることです。
そして相手が不機嫌になった原因を、毅然とした態度でひととおり聴きます。その話しに同意してもしなくても良いと自分に許可しましょう。
*当り散らし型
これは何かの拍子に不機嫌になって周りに当り散らすタイプですね。部下や同僚、家族に対して当り散らしたり不機嫌な表情を露骨に表してしまいます。
当り散らして発散しなければならないほど激しい感情に捕らわれているので、そうしないと気がすまなくなっています。
その時は、あくまでも冷静に相手の気持ちが鎮まるまであなた自身が落ち着かれてください。
同じ感情の渦に入るとその状況はますます強固なものとなってしまいます。
物事を解決する時に重要なことは、相手と同じ意識のレベルやそれ以下の意識のレベルでは解決策を見いだせないということに気づくことです。
もっと違った意識の立ち位置から見ると、今起こっていることの全体像が見えてきます。つまり解決法を知ることになります。別の言い方をすると、物事を違った目線で見た時にあっさり解決するということなのです。
相手が放つ不機嫌という感情エネルギーの中で、あなたは自分がどうありたいのか、しっかり自分の意思を確認し認識してください。それこそが自分軸にいるということではないかと思います。
*もっと相手に寄り添うには…
今の時代に、靴を懐に入れて上司を待つわけにもいきませんね。けれど不機嫌になった上司に対して、怯えたり、自分を責めたりしているあなた自身の感情を冷静に見ることは可能です。
そして、そんな感情を自分から解放しようと決めることもできますね。「もうその感情はいらない!」と一寸の迷いもなく決めましょう。
それともうひとつ、「不機嫌になることは大人気ない」とか「不機嫌は良くない」といった相手を裁く感情が無いかどうかあなたの心の奥を探ってみてください。
そして、ただ不機嫌になっている相手に心からの愛を送ってください。心からの信頼と優しさを送ってみてください
。やがて、空気がほっこりと和む瞬間があるはずです。本当は不機嫌になった人も冷静で穏やかな自分でいたいと思っているのです。
例えば、あなたが相手の不機嫌なところにばかりにフォーカスして嫌な気持ちになってしまったとします。そんな時にはご機嫌な人を思い浮かべて自分の気持ちを立て直してから相手の別なところに意識を向けてみましょう。
何を話題にしている時に機嫌が良いのか思い出してください。いつも自慢しているお子さんの話をしている場面が浮かんできたり、あるいは大好きなゴルフの話をしている場面かもしれませんね。そしたらそんな話をちょっとしてみましょう。
少し勇気がいるかもしれませんが、一呼吸おいてさりげなく、「ところで、最近ゴルフはされてますか?」とか「野球のお好きなお子さんはいかがです?」こんな話をしてみたら顔が緩むはずです。
*相手は変えられない?
「自分は変えられるけど、相手は変えられない」と、よく言われています。
けれど、本当はそうではありません!
実は自分を変えることによって、相手は見事に変わります。
「あんな人だったかしら?」と見違えるようになります。
自分の意識を変えること。それが自分から見た相手の見え方を変えることにも繋がります。意識を変えるというのは大きな勇気とエネルギーが必要かもしれません。でも、それは自分で決めるだけでできることなのです。
意識を変える第一歩は、自分の感情と向き合うことです。今何を感じているのか自分の感情がどのように変化したのかを観察してみましょう。今日不機嫌な人に出会ったら是非このことを試してみてください。
その不機嫌になった原因は決してあなたのせいばかりではありません。ですから不機嫌な人から逃げたり怖がったりする必要はないのです。なぜ不機嫌になってしまったのか、そこを客観的に観察して分析してみましょう。するとその人の内面の動きが感じ取れるようになっていきます。
それと同時に、自分の感情にもフォーカスしてみてください。
現実に反映されているのはあなたの心です。現実は、あなたが持っている何かしらの感情や思考パターンを教えてくれるメッセージなのです。その解放すべき感情がある限り、あなたは不機嫌な人との体験を繰り返すことになります。
そうならないために、不機嫌な人を目の前にした時にあなたの感情を感じて解放してください。その感情の解放がこれからのあなたの人生に不機嫌な人を登場させないように台本を書き換えることになるのです。
今日不機嫌な人に出会ったら、是非このことを試してみてください。
あなたの周りの人がいつもニコニコ幸せそうな笑顔でいられますように。
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